第一章 開戦

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床に赤絨毯が敷かれ、壁には共和国全体地図や共和国国旗が飾られ、二台のなが机が会議室の中央に平行に置かれた会議室で光を取り入れる窓側に元老院議員、廊下側に共和国各軍の大将らが座り、厳粛な空気が辺りに満ち、長い間にこびりついた会議室の壁の汚れが重苦しい雰囲気を助長していた。 元老院席の中央に座っていた高年の元老院議員が書類を片手に持って大将らを見て 「皇国の鋼鉄輸送船団が我々の指定国境を越境してきた事はすでに元老院の耳に入っておる。その対策として各軍ではどのように対策をこうじておるかね。」 元老院議員の鋭い視線が大将らをい抜く中、海軍大将が座り直し 「共和国の鋼鉄輸送船団はおそらく我々が所有を要求するレイブランに向かっていると思われます。我々海軍はまずクレセント島で打撃部隊として鋼鉄戦艦を15隻と木造装甲戦艦20隻を主力とする第一艦隊を編成し、レイブランに皇国が上陸した所を見計らって出撃し、皇国の護衛艦隊を蹴散らし、高速鋼鉄艦隊で輸送船団に打撃を与えます。」 海軍大将が言う単語は聞き覚えがないだろうがこれは共和国独特の言い回し方で鋼鉄戦艦は他国では超々、超、弩級戦艦の事を指している。共和国鋼鉄戦艦のシルエットは第一次世界大戦中に使用された帝国、皇国の超々、超、弩級戦艦の形をしている。 帝国、皇国はこういった戦艦を大規模な近代化改装によって近代化されたシルエットになったが共和国は未改装の姿をしている。
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