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ことの発端は1ヶ月前の9月15日までさかのぼる。暖かくなり始めたアルムメント皇国皇都「姜都」の国会議事堂大講堂では野党と与党がある議題について議論をしていた。
議題とは北半球に存在するユーフラティス大陸東側を統治する魔法大国「フィルメン共和国」との領有問題である。皇国と共和国を隔てる大央洋の東周り航路の途中に「レイブラン」と言う無人島がある。第一次大戦後、そこは共和国と皇国の間で領有を主張しあい問題になった。
この問題は解決案が見つからず難航したが皇国が譲歩案を出して問題解決の糸口をさぐったが共和国が一方的に破棄したことからまた再発したのである。
広い大講堂は真ん中を開けて与党と野党に左右に別れ、議長席や書士官が議員の質問と回答を順に記録していく方式をとっている。
野党席の白人が手を上げて起立し
「共和国は我々アルムメント皇国が出した譲歩案を一方的に破棄したとありました。これは共和国がレイブランを確保するために軍を進駐し、我が国体に危害を加えると考えてよいでしょう。我々皇国はこの危機に武力を行使しても守らなければならない。与党の皆様は陸軍案と海軍案どちらを採択するおつもりですか?」
と与党に投げかけた。
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