プロローグ

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詩織 side~ 現在~ お兄ちゃん。 お兄ちゃんと私はたった少ししか一緒にはいられなかった。 両親のせいで私は、ゴミのように捨てられた。 あなたに会うまでに、たくさんの壁にぶつかった。 でもね、私はあなたを恨んだことはなかった。 なぜかわかる? 大好きだから。 大好きなお兄ちゃんだから恨まなかった。 いや…。 恨めなかった。 お兄ちゃん。 早く私に気づいて。 また、同じ家で過ごしているんだから。 それにしても、5歳までしかいなかったはずなのに、すごく懐かしい。 メイド長「篠塚さん!いつまで窓掃除してるの!早くしてちょうだい!それが終わったら、物置小屋の掃除もね!」 詩織「はい!」 私は仕事を思いだし、途中までふいていた窓を、再びふきだしました。 急いで窓をふき、バケツや雑巾を持ち、中庭の隅にある物置小屋に向かった。
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