同一主義者達

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 なんてことない、これくらい大したことはないのだ。そう言い聞かせていないと気が持たなかった。わたしは最初からこうなることを分かっていた。分かっていながら、わたしは全てを話したのだ。その結果、嫌われてもいい、拒絶されてもいい。何故ならわたしにとって一番嫌われたくなく、拒絶されたくない人物が他にいるからだ。ともかくも、わたしはわたしに関する全てのことを、一人の人物に話してみた。恐らく、わたしが話した全てのことを理解はしていないだろう。それでもいい、わたしという存在をわたし以外の他の人と共有したかっただけなのだ。わたしを知って欲しかった、と言えばそれだけのことだった。
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