再開

18/35
前へ
/997ページ
次へ
-- アキュアはゆっくりと目を開けた。 「ここは……」 呟くアキュアは体を起こそうとする。 だが、重たい体が言うことを聞かない。 「お気分はいかがですか?」 寝台の側で見守るような瞳が視界に入って来る。 「あなたは……神官か……」 その言葉に頷く神官は、水差しを手にしてアキュアの口へと運んで行った。 冷たい水を口に含み、ゆっくりと飲み込んでいく。 久しぶりに口にする水に味は無かったが、アキュアは嬉しそうに目を細めた。 「まだ暫くは安静にしていて下さい。体力が戻るまでには、幾らかの時間が必要です」 「すまん……世話をかけさせてしまったな……」 「いえ、何も心配はいりません。安心してもう少しお休み下さい」 そう言ってアキュアの顔を拭こうと神官の指が触れた。 「はぅっ……くっ……」 軽く触れただけでアキュアの全身に快感が走り抜ける。 瞬く間に全身から汗が吹き出していく。 体をくねらせ、更なる刺激を求めようとした。 「こ、これは……」 神官に焦りの色が見えた。 急いで大地の恵みを発動させるも、何の効果も無かった。
/997ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1586人が本棚に入れています
本棚に追加