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ジュリアはその言葉に頷く。
「この王国で余っている部隊は無い。まぁ余っているような部隊を編成しても信用出来ないしな」
「では、オデッサのように私兵を募集すると?」
「いや、私兵として募集する事はしない」
フリックの言葉にジュリアは分からないと首を横に振った。
「私兵を集めるような方法では、何かあった時に使えなくなる可能性がある。集めるなら正規の騎士として自覚を持つ者だな」
「それこそ兵が集まらないと思うのですが……」
グラン王国には既に幾つもの部隊が存在している。
これ以上の微兵は難しいのだ。
「まず予備の部隊から人選する。ミランには許可を貰っているからな。まぁ何とかなるだろう」
フリックはそう言って笑う。
そんなフリックを見たジュリアは、不安が広がっていくのを感じていた。
「心配するな。明日から1人ずつ話を聞く。その中から選ぶさ」
「全員とですか!?」
これにはジュリアは驚きを隠せない。
予備の部隊と言っても、数万は居るのだ。
「本気ですか?」
「当たり前じゃないか。今回はすぐ使える者が欲しいからな」
フリックは更に声を上げて笑っていた。
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