襲撃

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「フリックさん?」 フリックの言葉に不安になったシオンが声をかけていた。 「お前達に言っておこう。敵はグラン王国の貴族だ。つまり身内の戦いになる。しかも、奴隷を使うような奴らだからな。何が起こるのか分からないのさ」 「身内って……」 「これは俺の直感だが戦いになる」 フリックはそう言いながらライラを見た。 「さて、もしライラが捕まった場合、どうなると思う?」 「どうって……」 ライラは俯いた。 簡単に想像がついた。 捕まれば奴隷として弄ばれるだろう。 そして最後には……。 「リリィーのようになる」 フリックは容赦なくライラに言う。 「お前は俺から見ても綺麗になった。そんなお前が捕まれば男の玩具として使われるだろうな」 「そ、そんな……」 フリックの言葉にシオンは衝撃を受けた。 頭の中が真っ白になっていく。 だが、ライラはシオンとは逆に強い視線を向けていた。 「そんな事は分かっている。それでも私は軍に戻らせてもらうぞ」 「そうか……。なら、今ここで脱いでみろよ」 フリックの視線も凄みを増していた。
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