王都炎上

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「シオン君、何故私の邪魔をするのです?」 シルはシオンの正面に立つと、今まで以上の殺気を放ち出した。 「シルさんこそ間違ってますよ。その力は魔石による物ですよね?魔石の力に溺れる者は、全てを破壊へと追いやってしまう……。シルさんが本当にそれを望んでいるようには見えません」 「シオン君には分からないのです。王族であるが故の業をね。ミランは私に言ったのです。王族こそが必要ないと」 2人はお互いを睨み合っていた。 一瞬の隙も見せる事が出来ない。 そんなピリピリとした緊張感の中、会話は進んでいった。 「この王国は貴族たちが実権を握っています。王家が口を挟む問題ではありません。ですが、人々を平和で安心出来る世界にする為には、今こそ革命が必要なのです」 「それは違う!オレには王家とか分かりません。でも、こんな争いをする事が人々の為になるなんて思えない」 シオンはシルに剣先を向けた。 「シルさん、あなたではオレには勝てないです」 シオンはその言葉を最後に、再びシルに向かって飛び込んで行った。
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