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「愚かな……無謀な行動は勇敢とは言わないのです」
神殿騎士は、近付くライラに武器を構えた。
「私が無謀と言うか!」
ライラは一気に剣を横へと振り抜いた。
神殿騎士は、その攻撃を一歩下がって軽々と避けていく。
だが、ライラは避けられる事を予測していたのか、更に踏み込んだ。
「シルに踊らされる神殿騎士などっ!」
ライラの放つ攻撃が早くなっていく。
その攻撃を神殿騎士は、自らの剣で受け流していた。
「避けてばかりでは私に勝つ事など出来ないぞ!」
「その言葉、後で後悔しますぞ」
今まで受け身だった神殿騎士は、ライラの攻撃を受け止めると、そのまま弾き返した。
そして、間髪入れずに攻撃へと転じていく。
今度は、ライラが一瞬にして防戦一方になっていた。
「ライラ殿は確かに強い。だが、その強さには限りがある」
「限りだと?」
「そう、女では力の勝負で勝つ事は難しい」
神殿騎士の攻撃は、鋭さを増していた。
今までとは比べ物にならない程の力で、ライラに攻撃していた。
「……くっ」
もはや受け止める事は出来ない。
それならばと、ライラは一度距離を取ると、体制を立て直した。
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