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真っ黒な鎧を身にまとまった男達は、明らかに神殿騎士とは違う。
それぞれが好きな武器を手にしていた。
「雑魚は殺しても構わない。ただし、女王は生きまま連れていく」
武器を構え、ミラン達を囲んで行く。
「女王……我らが盾になります。何とか逃げ延びて下さい」
1人の使用人が震えながらミランを背中にする。
そんな動きに構う事なく、リーダー各の男が片手を上げた。
「狩りの始まりだぁ!」
誰が叫んだのか分からない。
男の合図で一斉にミラン達に飛びかかって行った。
「わぁぁぁぁっっ!」
ミランの前に居た使用人から叫び声が発せられる。
迫り来る刃。
使用人は頭を抱えて目を閉じていた。
ドサッと地面に倒れる音がした。
「……えっ!?」
使用人は震えながら目を開と、そこには髪を左右に縛った少女が剣を構えて立っていた。
「ライラ!」
ミランが口を開く。
もはや体に力が入らないのか、その場に腰を落としていた。
「早く下がれ!ここは私1人でいい」
ライラはそう言うが早いか、次の男に向かって行く。
舞うように剣を振り、一撃で仕留めていく。
敵の数は、瞬く間に減っていった。
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