1586人が本棚に入れています
本棚に追加
「何だこの女は……」
ライラの強さに後ずさりをする男達。
その男達に容赦ない一撃をライラは与えていく。
「逃げれると思うな!」
ライラはそう叫ぶと、更に剣の鋭さが増していった。
「合図を!」
1人の男が先端に炎を着けた矢を空に向かって放った。
「ちっ!」
ライラは舌打ちしながら、その男の首を切り落としていた。
「貴様達はオデッサの私兵か?」
生き残った2人の男に剣を向け、ライラは大きく振りかぶった。
そして一気に間合いを詰めると、一瞬にして2人の男は地面に倒れた。
「合図をされたのはマズかったな……。急がなければ新手が来る」
ライラは刃に着いた血を振り払うと、先に行くミランを追い掛けて行く。
そのミランは、何とか目的の船に辿り着いていた。
「女王様、出航の準備は出来ています」
「ありがとうございます」
漁船の中では大型に入るその船にミランは乗り込んだ。
少し生臭い気もするが、贅沢は言えない。
一緒に来た使用人も順番に船に乗ると「帆を上げろ!」と、威勢のいい声が響いた。
「少し揺れますぜ」
その言葉と同時に、漁船はゆっくりと動き出した。
最初のコメントを投稿しよう!