心をひとつに

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噂で聞いただけの話だが、それがクロウの言っていたライバルというのと同一人物なのだろう。 「エレナは会ったことあるの?」 「いいえ、何かその人は同じ天使ともつるまないし、とにかく目につく悪魔を倒しまくって神力が減ったら天界で数分休んでまた戦いに行くらしいです。あたしも悪魔と戦うのは好きだけど、さすがにそこまではなぁ」 出来るならばその天使も仲間に引き入れたかったがどうやら無理そうで、レンは溜め息をひとつ漏らした。 「じゃあエレナ、あたしは今の話をママとリズさんにも話してみるわ。聞いてくれてありがとね」 レンがそう言うとエレナは笑う。 「いいんですよぉ!先輩と戦うの好きだし、自分のレベルアップも望めるし、あたしのことは全然気にしなくていいっスよ!」 手を振るエレナに手を振り返しながらほっとして胸に手を当てる。あの子がいてよかったと心からそう思えた。
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