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あの騒動から1年がたちあたしは高校2年になった。
鈴「ねぇねぇ霙~今日から新入生がくるんだよ~。」
霙「知ってるよ。何回同じ事言ったと思ってんだ?」
鈴「あれ?そうだっけ?そんなことより見に行こうよ~」
霙「え~いいよあたしは。興味ないし。」
鈴「いいも~ん私だけでいっちゃうからね。」
そういって鈴はいってしまった。
霙「静だなー」
あたしがそういってのんびりしていると。どこからか猫の鳴き声がした。
霙「猫?でもどこから?………いた!」
あたしが上を見ると小猫が木の枝の上に登って動けなくなっていた。
霙「まずいな…。よし!登ろう。」
かなりべたな展開になってきた。
霙「やべ………あたしも降りられなくなっちまった。」
まさにミイラとりがミイラになる。
霙「あ~くそどうすんだよ~この状況……はぁ~ごめんなこんなことになって。」
小猫「ムー?」
霙「誰かこねぇかなー」
小猫「ム~。」
夾「あの~そんなとこにいると危ないですよ~。」
霙「あん?なんだテメーは、あっちいけよ。」
うわーなに言ってんだあたしせっかく人が来たってのにいつもの癖でついやっちまった!!
夾「いや、でも落ちたら怪我しますし……あのまさか降りられなくなっちゃったんですか?」
霙「!?な、何言ってんだ!?この赤羽総長であるあたしが小猫を助けようとして自分も降りられなくなったとかあるわけねぇだろ!?」
夾「(図星か。まぁとりあえず助けるか。)あの、俺が受け止めるので手を伸ばしてくれますか?」
霙「何言ってんだもし無理だったらお前も怪我しちまうかもしれないぞ!?」
夾「優しいんですね。俺は平気ですからさぁ早く枝が折れますよ。」
霙「分かった。ちゃんと受け止めろよ!」
夾「はい。」
霙が手を伸ばそうとした時枝が折れた。
霙「へ!?」
夾「危ない!」
あたしは目をおもいきりつぶった。しかし身体に痛みはなくむしろ何か暖かいものに包まれているような気がしてそっと目を開けた。
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