変な奴。でもいいやつ

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夾「ふぅ。セーフ。怪我はありませんでしたか?」 霙「え?あ、ああ…………!?/////」 霙が見たものは少女マンガでお馴染みお姫様抱っこだった。 霙「な、なな何してんだ!?/////」 夾「顔、真っ赤ですよ。」 そういってそいつはクスクスと笑っていた。 霙「笑うな!!つーかさっさと降ろせ!!」 夾「あ、すいません。でもあなたに怪我が無くてよかったです。ニコッ」 その笑顔は不意打ちだった。 霙「////// 」 不覚にもこのあたしがドキッとしちまった。なんなんだこいつは!? 夾「ところでその小猫どうするんですか?」 霙「え?どうするってう~ん。家母さんが猫アレルギーだから飼えないし、かといってここで飼う訳にもいかないし。どうすっかな~。」 夾「だったら俺飼わせもらっていいでしょうか?」 霙「え?いいのか?お前の親反対とかしないのか?」 夾「本当に優しいんですね。」 霙「べ、別にお前のことを心配してんじゃなくて、こいつが心配なだけだ!勘違いすんな!!」 夾「アハハ。分かってますよ。安心してください。家は恋花さんが猫とか好きだから問題無いですよ。」 霙「そうかなら任せた。ちゃんと面倒見ろよ。」 あたしは小猫をそいつに手渡した。 夾「じゃあこれからよろしくね。ムーン。」 霙「ん?なんだ?ムーンって。」 夾「この小猫の名前ですよ。額の模様が月みたいでしょ?だからムーンです。」 霙「ふーん。確かに似てるな。」 夾「(ん?誰か来るな。)じゃあ俺はそろそろ行きますね。ではまた。あ、そうだ熊がらはどうかと思いますよ。じゃ」 霙「くまがら?………////!?あのヤローみやがったなーただじゃおかねー!!まちやがれ!っていない。」 気付いた時にはそいつの姿はなかった。 霙「変な奴。あ、名前聞いてない。まぁいっかもう会うことも無いだろうし。」 霙「まぁちったぁかっこよかった………かな。」 そのあとしばらくして二人はまた会うことになる。
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