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空之(ソラノ)にその気は無くとも、欲望の矛先(ほこさき)を俺に向けて欲しかった。利用してくれるだけで良かった。だって俺は、空之に恋心を抱いていたから。
同性だから。それだけの理由で、相手にされない。
どれほど苦しい事か。
どれだけ苦しんだか。
けれどそれでも望み深くなってしまう。俺は俺が嫌いだった。もしも女だったら。もしも恵まれた女だったとしたら、未来は変わっていたのじゃないだろうか?
むしろ人生ごと全て、
俺は好転していたのではないか?と都合のいい事を考える。
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