指切りをしよう - Gt*Vo

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1995年、高校を中退した俺は、本格的にバンドにのめり込んでいて。 最近よく出場する様になっている、各地大会の前日。 ヒロと二人で、よく中学の頃、放課後にバンド仲間で溜まり場にしていた、タンポポ丘に来ていた。 俺は絵の具で景色を描いていて、隣でヒロは、何本か手折ったタンポポで、何かを編んでいる。 「ますかわさーん、タンポポ可哀想」 「んなこと言うなよっ。こういう使い方もありなのー」 「ありか..?」 「藤も小学校ん時よくしてたじゃん」 「昔はな。今はない」 タンポポを次々と編んで行く作業を続けながら、笑う。
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