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「俺タンポポ丘描いてんだけど」
「うん。いーじゃん」
「あんまヒロがタンポポ使ったら、一ヶ所だけ土の色にしなきゃじゃん」
「いや、そんな使ってねーしっ」
「..禿げヒロ..」
「禿げヒロ?!」
ぐだぐだとくだらない話をしながら、お互いに手を止めることはなくて。
「..明日、大会だな」
「んー..いけるかな」
「..ポジティブにいくべ」
「そだな」
明日の終わりに、最高の笑顔で笑っていられる様に。
最後の一筆に願いを込めて、タンポポ丘を描き上げた。
「..頑張るしか、ない」
軽く咳をして、次は何を描こうか考える。
ヒロに聞こうと隣を見ると、タンポポの花冠が完成したらしく、とても嬉しそうにしていた。
BGM:くだらない唄
了
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