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「昔から...高杉の匂いは変わらねぇ」
「オメェこそ。..甘ったるい香りしやがって」
高杉の舌が首筋を辿り、微かな擽ったさが駆け巡る。
「甘ェ菓子は好まねェが...どうにもこっちは俺の好みで仕方ねぇ」
「けっ..親父くせーぞ高杉ぃ...」
骨ばってはいるが、細長く綺麗な指で顎を掴まれ、そっと口付けられる。
相手を味わい尽くす様な口付けは、高杉の癖だ。
歯列をなぞり、舌を絡めて。息を吐く間も与えず、口内を蹂躙される。
「っは..ぁ...」
「クク..万斉達の目盗んで出て来るのは、結構骨がいるんだぜェ?」
「っ知らねぇよ...っつか、旧友に会うくらいで総督が留守にして、大丈夫なのかぁ?」
挑発する様に笑みを浮かべて言ってやると、高杉はふっと鼻を鳴らしてこちらを見た。
「俺がいなくなったぐれぇで何も出来ねえような無能な部下は、生憎持ち合わせちゃいねェ」
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