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「あぁ、此処ですよ」
松陽の見る先には木造の建物があり、中からは子供の声と、ばたばたと廊下を走る音が聞こえてくる。
「さてさて。..皆さーん、ただいま帰りましたよー」
少し大きめに出された松陽の声に反応し、こちらへ駆けてくる足音と子供の言い争う声が響く。
「──先生はお疲れなのだ!っ静かにせんか高杉イィィィ!!」
「オメーが一番うっせぇんだよヅラァ!一番早く先生に会うのは俺だ!!」
「ヅラじゃない桂だアァァァ!!!」
わいわいと集まってくる子供達の中でも、一際騒がしい少年2人が、くすくす笑う松陽の前に現れる。
「「っ松陽先生、お帰りなさいっ!!」」
「はい、ただいま。お出迎えありがとうございます、晋助、小太郎」
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