恋1話☆幼なじみ☆

15/17
前へ
/385ページ
次へ
「美月は寝ないのか?」 「ええ。 それともなに? 私が起きていたらなにか都合の悪いことでもあるのかしら?」 「い、いや…。 そうじゃねーけど。疲れてないのかなァと思って。」 一昨日も昨日も毎日仕事のあげく、プライベートの今日の入学式でも世間から騒がれて疲れてないはずがねー。 「疲れてるわよ。」 「なら、早く部屋に戻って休めよ。」 「そう言ってるユウは部屋で休まないの?」 「俺は別に疲れてねーからな…。」 「なら私も起きてるわ。」 そう微笑む美月。俺はよくわかんない美月の行動に悩むが、すぐに悩むのをやめた。 考えるのがめんどーだからな。 「ねぇ…。 小学2生の頃にユウが私に言ってくれた〝言葉〟を覚えてるかしら?」 「俺が言った…言葉? なんだよ急に…。」 あの頃? 言葉? なに言ったんだ俺? やべ―…。 全く思い出せない…。 記憶を巻き戻しても思い出したの“お”の字も出てきやしね―。 「ふふ。 どうせ覚えてないんでしょ?」 「悪ィ…。」 「もう…。まぁそれがユウだから仕方ないわよね。ふふ。」 医者の最新技術で俺の古ぼけた脳みそを新しい脳みそに交換してもらわなきゃあいけねーな…。 そんな技術ないわ!! なに一人でボケて突っ込んでんだよ俺…。
/385ページ

最初のコメントを投稿しよう!

484人が本棚に入れています
本棚に追加