恋1話☆幼なじみ☆

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「――だから。お前達は、これから勉強。部活動などの行事を両立するように――。」 季節は春――‥。 優しい春の匂いを含んだ春風が吹き。桜が咲かせる透き通るような桃色の花びらを揺らす。 窓際の席に座る俺は、窓から入る花の匂いを含だ春風を身に感じながら担任の話しも聞かず。 ただボーッと窓から見える桜並木を眺めていた…。 (さっさと終わんね―かなァ…。) 体育館でくだらねぇ校長の話しを長々と聞かされ。 やっと入学式が終ったと思ったら次は、教室で担任の話しかよ…。 よくもまァ。話し尽きることなく喋るよな…。 「――本当に入学おめでとう。よーし。話しは以上だ!!明日から授業だから気を引き締めろよ―!!解散。」 ガラガラ…バタン。 担任が教室を出て行った。同時にさっきまで静まり返っていた教室内がざわめき始める。 「あの先校の話しなげ―よ!!」 「ねえ。 これから入学祝いにカラオケでも行こうよ。」 「西藤、帰ろうぜ―っ!!」  きっと同じ中学出身なんだろうな。遊ぶ約束やら帰る誘いなどの会話が聞こえてくる。 俺の数少ない中学時代の友達は違う高校に行っちまったから高校には友達と言える奴は居ねーんだよな。 「なあなあ。」 「あん?」 ワケのわかんねぇ奴が俺に話し掛けてきた。 でもよく見りゃァ顔はイケメンの分類に入るってそんなことはどうでもいいな…。 こいつ誰だ? 「俺と友達になってくれ!!」 「……。」 わけわかんねーやつに声掛けられたと思ったら今度は意味わかんねーこと突然言われた…。 状況が把握できてない俺はただ黙る。 「お―い。 シカトですか~?」 「いや…。シカトもなにも。 いきなり声掛けられたと思ったら突然、友達になってくださいなんて頼まれたから…。 つーか。おまえだれだよ…?」
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