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「ごほんッ!
耳の穴かっぽじってよーく聞けよ。
〝美の女神〟と呼ばれるわけは〝美〟はだれもが一つは憧れ夢見る小顔、美白、端正、美貌、美肌、スタイル、美脚の全てが〝完璧〟に兼ね備えてることが〝美〟だ。
〝女神〟は…。世界中の美女、美少女の〝頂点〟に選ばれし者が〝4人〟なんだ。」
へ―…。
まァ確かにあいつらは〝美〟だけじゃ表現仕切れない程の〝美貌〟の持ち主だな。
幼なじみの俺でもそう思うわ。
「へ―…。
まァ教えてくれてあんがとさん。」
「いえいえ…。
て、マジで〝美の女神〟の意味知らなかったんだな…。」
「ん…。まーな。」
だってあんまTV観ねえし。
あいつらからもそんな話し一度も聞いたことねーもん…。
「あッ?!
俺、今日用事あったんだ?!
忘れてた!!。」
突然あたふたと慌てる春樹。
ころころとリアクションが忙しい野郎だな…。
正直うざい…。
「じゃ―な優輔ッ!!
また明日っつうこと急げえ――ッ!!」
もうダッシュで教室から出る春樹を見送る。
教室に1人残った俺は、少しの間教室から見える桜並木を眺めていた。
「ふッ…。久藤春樹…か。」
なんだかんだおもしれぇ奴だな。
テンションがうざいけど…。
サ――ッ――‥。
開いてる窓から春風が忍び込む。
カーテンが揺れ、掲示板に貼られるプリントなどもばさばさと揺れる。
俺は瞳を閉じ優しい春の息吹を感じる――…。
「入学おめでと…。」
桜並木を眺めながらポツリと独り言を呟いく俺は不思議と笑みを浮かんでしまう。
これから高校3年間どんな物語が俺を待ってんだろ――‥。
「そろそろ帰ろ…。」
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