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「全部で20人、か
アスピナも酷いわねぇ…
なにするのかしら、こんなに子供達を実験台にして」
一人の女性が報告書に目を向けていた
「あぁ、私も同感さ
…が、まず身なり直したまえ…
君はここのトップだろう…」
一人の男性が彼女の身なりに注意をした
彼女の身なりは、Yシャツのボタンは一つもつけておらず、ネクタイも首から下げているので前は全開、ベルトもいい加減で緩いズボンは彼女の大切な部分ぎりぎりまでずり落ちている
更に下着というものが存在しない
そのため、彼女の豊満な胸と、白い肌がちらつき、目のやり所に困っているというわけだ
「服着るの嫌いなのよ
そもそも社長が身なりいいだなんて規則はないわ
貴方だってその変な仮面とったらどうなの」
そういわれた彼の頭には、
フォックス・アイの頭パーツをかぶっていた
「いや…私はだな…」
「それと道理が同じ」
「…同じ、ではないと思うんだが」
彼女は苦笑したが、直ぐに表情が固くなった
「で…この娘が本当にそうなの?」
一つの写真をとりだした
そこには幼い少女が写っている写真だった
「あぁ、紛れもなく、私達の…」
「やめて頂戴、貴方とはもう関係ないの
…そんな言い方はやめて」
「…すまなかった」
「別に…だけど、まさかこんな所にいたなんて…」
「…更にいい難いのだが、勝手に名前を付けさせてもらったよ」
「はぁっ!?」
彼女は声をはりあげた
「ふざけないでよ!!なんで勝手に名前なんてつけたの!?知っててやったの!?やったのね!?
最っ低!!」
「名前をしらんというのだ!!
私だってそうだとは知らなかったんだ、可哀想だからつけてやったんだ!!」
その言葉に少しの沈黙が過った
「…はぁ、子供思いな貴方に任せなきゃよかった…」
「すまん…」
「謝らないで…堅苦しいのは嫌いなの」
「だが…」
「私が保護者になる…それでいいじゃない」
「…それでいいのか?」
「見つけられただけでも、十分幸せよ…」
彼女はいとおしそうに、その写真を眺めていた
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