0人が本棚に入れています
本棚に追加
びっくりした
あの言葉を聞いたことよりも
それを話す楽しげな
君の横顔よりも
聞いていた自分が
思ってたよりショックだったことに
びっくりした
頭ではわかってたのに
わかってたつもりだったのかな
君が通るみち
僕が通るみち
それが違うだけ
君の人生があって
僕の人生があって
ただそれだけ
…それだけ
たったそれだけのことだったのに
ショックだった
なんでこんなに
ショックだったんだろう
今までがキセキだったのかな
突然君は現れて
僕に微笑んで
心をさらっていった
最初は違ったのに
今じゃこんなに
君のこと考えてる
おわりが近づくと
おわりが目に見えてくると
こんなにも
愛しくなるものなのかな
「スキなんでしょ?」
誰かが言った
その事実に驚いて
凄く恥ずかしくなって
めいいっぱい否定して
今更後悔してる
…遅すぎるね
君は気づいてないんだ
僕の気持ち
僕がずっと隠してるから
見えないと思う
いつからこんなに
君ばかりになったのかな
クラスを通るだけで
部活にいるだけで
友達がいるだけで
声を聞くだけで
君を探してしまうんだ
他の娘と話すだけで
笑い合うだけで
自分が情けなくなる
バカみたい
君は僕のものじゃないのに
独り占めしたくなる
君は僕の気持ち
知ってるハズないのに
期待してしまう
せめてもっと可愛くて
もっと積極的で
もっと話しやすくて
もっと一緒だったら
今とは違ってたのかな
君と僕
接点はなくて
そんなに話す訳でもなくて
たぶん君には
他に好きな人がいて
そんなことに
僕は沈むばかり
仕方ないよね
僕には君が必要でも
君には僕が必要な訳じゃないし
居なくてもいいかもしれないし
君には君の人生があって
僕には僕の人生がある
それが少し違っただけ
言い換えれば
ほんの少しの時間
一緒だっただけ
それだけ
たったそれだけなのに
哀しみが僕を包む
最初のコメントを投稿しよう!