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「涙、涙起きてっ!!」
恵の声が聞こえたので私はゆっくりと目を開けた。
「恵…?」
目がはっきりしてきたら恵の顔もしっかりと見えた。
空が暗い……。
夜…?
「うっ…。何…!?この臭い…。」
起き上がった私は思わず鼻を抑えた。
これはまるで腐臭……。
「涙……。」
恵も鼻を抑えながら涙目で私を見た。
そして恵はゆっくりと私の下になっているものを指さした。
私は恵の指を目で追った。
私たちの下になっていたのは人間の死体だった。
それも1人ではなく何人もの人間の死体………。
軽く5メートルはある高さの鉄製の箱の中にたくさん……。
その鉄製の箱は一番上は開いていてそこに私たち2人が座り込んでいる状態。
「どういうこと?この人たち…死んでるの!?」
私は恵を見て言った。
「わかんないけど…私が起きてから一度も…誰も動いてないから…多分…。」
恵はとうとう涙を流してしまった。
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