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少し走ったところで私たちは大通りに出た。
でも街の様子がおかしい。
夜だというのに街灯が1つもついておらず、店も何もかも電気がついていなかった。
「街が…。」
恵は驚きながら言った。
私は周りを見渡しここがどこなのか確かめようとした。
でも真っ暗なため全くわからなかった。
「あ…。涙、あれっ!!」
いきなり恵が声を上げたかと思うとある場所に向かって指をさした。
「マンション……?」
私が恵が指さした方向を見ると真っ暗な街の中に唯一電気がついた大きなマンションがあった。
「行こうっ!」
私は恵を見て言った。
恵が頷くのを確認すると私たちはそのマンションに向かって走り出した。
パーンッ
パーンッ
私たちが走りだしたと同時にいきなり銃声が聞こえた。
音のする方を見るとそこには銃を持った男性が2人いた。
「何…?あいつら…。」
恵は私の手を握った。
その手は震えていた。
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