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2-17
亜稀を中心にして他も仲良くなってきた上に、亜稀だってやる事やりてぇから自然と利害の一致的な。
啓吾にまで手ぇ出したのは、なんの理由もなくただやりたかっただけな気もするけど…」
「…そういう考え方すれば、確かにオレがって意味が解んねぇけど…
…そうだ‥よく考えてみたら、この辺り一帯の有名店の幹部ばっかじゃん…
自分の周りがギクシャクしてんの嫌いだって言ってたし…」
「まんまと亜稀に操られてるだけじゃん?オレ等」
「…雅貴は、それでいいのかよ?」
「別にそんな事で腹立ちはしねぇな。
割り切っちまえば、実際随分他と付き合い易くなったし」
「オレは…
亜稀のマジになれる奴になれたら…って考えてたけど…」
「ああ、みんなそーなんじゃねぇの?」
「え?」
「自分等も遊んでる奴ばっかだから、割り切って接してるだけで、他の奴等もみんな内心はそうだろ。
だって、たった2ヵ月程度で今の環境作り上げた奴じゃん?しかも素で超いい奴だし。
すげー奴じゃね?
今だって周りに超尽くしてる奴の“特別”になったらどんだけ凄いかって」
「…やっぱみんなそうなんだ…
あ~あ…
……アイツがマジになれる奴って…どんな奴だろ…」
「さぁな」
話している内に大分気落ちして、雅貴を横目で見ると雅貴は複雑そうに苦笑していた。
やっぱ、みんなマジなんだな…
オレは亜稀の事本気で好きだけど、亜稀の事をマジな奴はオレだけじゃない…
なんか、すげー苦しい…
いっそのこと、さっさと好きだって言った方が楽なのかな…
でも、その後の事を考えると怖くて、そんな言葉口に出せない。
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