亜稀Ⅶ

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「マジで…無事で良かったよ…」 「本当に…」 「さっきの話が本当なら確かに… 涼聖有り難な」 「や、俺は謝らなアカン。 こうなったんはうちら側の責任やし。 雪夜が勝手な事してくれよったから、謝りに来てん… ホンマすまんかったな… でも、そんだけ雪夜もマジやねん」 「ああ…解ってる。 勝負はキッチリうけるから」 「そーゆうてもらえると助かるわ…」 「それでなんだけど… 勝負期間中、俺等日の出に移るから」 涼聖との会話中、翔が言葉を挟んできた。 …ん? 「え…なんで?」 「俺等3人と、和泉も… 客が大量に取れてる奴は日の出に移る。 で、お前の客規制を無くす」 「えっ…なんでそーなんの!?」 「助けてくれた涼聖には悪いけど、こうなったら雪夜は徹底的に叩きのめさねーと気が済まねぇ!」 「や…でも… えー…みんな居ねぇとつまんねー…」 「大丈夫。勝負期間中だけだから」 「そんだけ力の差があるって事見せ付けてやろーぜ?」 そう言ってくれたお兄さん方の目はかなりマジだった。 …まぁいいか… やられっぱなしも癪だしな。 かなり大変そうだけど…そういう形態でいくのなら、俺も全力でかかってけばいい。 そう言えば…涼聖が一人で東京に居るって事は… 「涼聖、この後の予定は?」 「んあ? あー…昨日ホンマは日帰りのハズやってんけど帰りそびれてもーたから… 電車動く時間なったら帰るけど?」 「夜まで居れねぇ?」 「夜?」 「夕方までとかでもいいから!」 「…別にえーけど…」 よしっ! 雪夜は五月蠅そうだから、涼聖だけなら都合いい。 涼聖を朔夜さんと憂さんに会わせたい! あ、かっちゃん呼んでも笑ってくれそう。 尾澤さんにも会わせてみてぇし… 今日仕事行く前に涼聖を尾澤さんの居酒屋に連れて行こう。
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