亜稀Ⅶ

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夕方電車で尾澤さんの居酒屋がある駅に向かう。 途中で朔夜さんに『会わせたい人が居るから、憂さんと一緒に尾澤さんの居酒屋に来て下さい』とメールを送信。 予定時刻通りに着いたつもりだったけど、翔と涼聖は既に来ていた。 しかも和泉と颯ちゃんのオマケ付き。 「あれ?和泉と颯ちゃん…」 「ついでに会わせたかったから連れて来た」 「めっさ笑われたし! 朔夜って誰やねんっ」 既にツボってる様に、翔と涼聖が笑った。 和泉と颯ちゃんも可笑しくて仕方ない様子。 そりゃ、朔夜さんに似てて尚且つ関西弁じゃ笑うしかない。 そのまま5人で尾澤さんの居酒屋へ。 行ってみるとかっちゃんが既に居た。 メール送ってないけど…ナイスタイミング。 店に入って直ぐに出迎えてくれた尾澤さんは、妙な面子に一瞬キョトンとしていた。 「えっ…朔夜…? 今日は憂君は… …あ…あれ??…朔夜?」 「だから、朔夜って誰やねん」 「えっ……」 「おっ!亜稀じゃん!久しぶりだなぁーおい! って…変な頭の野郎まで…」 意味が解らず涼聖をガン見する尾澤さんに、かっちゃんも俺達に気付いて此方にやって来た。 「何や?変な頭の野郎って俺の事か? いきなり失礼な奴やなぁ」 「えっ!?」 「朔夜が関西弁っ!?」 「ぷっ…」 事情が飲み込めず唖然とする二人に、思わず吹き出してしまった。 「やっぱそーなるよな? 朔夜さんじゃないよ。 大阪でホストやってる奴で、涼聖っつーの」 「マジで!?似過ぎだろ!!」 「ええ…ビックリしましたよ… 朔夜にしては背が低いと思った…」 案の定、かっちゃんは大爆笑で、尾澤さんも笑った。
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