亜稀Ⅶ

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その後直ぐ広めのテーブル席に案内してもらい、涼聖に興味を持ったっぽいかっちゃんも同じ席へ。 座って直ぐ、涼聖は煙草に火を点けて口を開いた。 「そんなに“朔夜”って奴と似とん?」 「マジ似過ぎだって!」 「朔夜さんの方がちょっと背が高いけど…」 「来る前に憂さんと一緒に居酒屋来て下さいってメールしといたよ」 「おっ?んじゃ会えるんやな。 同じ顔2つあったらキモいな~ で、憂って誰?」 「朔夜さんの恋人」 「ほぉ~、そりゃまたおもろそうやな」 「どっちが朔夜でしょう?的な感じとかどーよ?」 「あ、それ面白いな!」 みんな変なテンションで賑やかなテーブル席。 涼聖がノリいいから余計にだ。 「でも、それはいくらなんでも無理やろ? 俺の彼女やってそんなもん絶対直ぐ気付くし」 「へ?涼聖彼女いんの?」 「おんでぇ」 「実は彼女と言う名の男とか…」 「なんでそーなんねん。 女に決まっとるやろ!」 質問を冗談にとって涼聖が笑った。 おお… 朔夜さんに顔は似ててもコイツはノーマルか… けど、ここに居るのはホモだらけ… あ、翔はちょっと違うか… そんな感じに雑談をしている内に朔夜さんが居酒屋にやって来た。 あれ? 憂さんは? 直ぐに朔夜さんに声を掛けると、朔夜さんは此方にやって来て真っ先にかっちゃんを睨んだ。 「憂が残業してるのに… どうしてお前はこんな所で酒飲んでるわけ?」 「げっ…」 ん? 「憂さん残業してるんですか?」 「うん… なのにコイツが居るなんて…どういう事?」 「うっせーなぁ!俺には俺で用が…」 「おや?憂君は残業してるんですか?」 朔夜さんに酒を持ってきた尾澤さんが、不思議そうに話に入ってきた。
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