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―――…おくん、
「蒼くん」
微かに青い光を放つ、
「それ」は
美しい翼の生えた背を丸めて、
他の誰をも寄り付かせずに、
たったひとり
湖の前でしゃがみこんでいた
「蒼くん」
近付きながら、
何度も名前を呼ぶにも関わらず
何も反応しない、その横顔は
きっと、この世界で
一番美しいのだろうと、
俺は信じて疑わない
「蒼くん」
その隣に並んで、
ため息をつきながら
声を掛けると
ぴくり、
その背にある
大きな美しい翼を揺らした
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