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「さぁ、もういいだろう。
早くそれを返し給え。」
「あァ、すんません。」
ギンがマユリに試験管を返そうとしたその時だった。
「やっと追いついた!!
市丸隊長――!!!」
バリーン!!!!
大声とともに現れたのは、三番隊副隊長 吉良イズル。
どうやら、ギンの瞬歩の早さに追いつけなかった様で、大声とともに勢い余ってギンの背中にダイブしてしまった。
そしてその衝撃でギンの手からするりと抜け落ち、足元で割れた試験管。
「・・・私の・・・私の最高傑作が・・・」
隊舎内にピリピリとした空気が流れる。
「市丸隊長??
どうしたんですか??
あ、涅隊長、お邪魔します。」
いまいち状況を把握してないイズルはマユリに向かって笑顔で挨拶をする。
「・・・堪忍やで、十二番隊長さん。
少なくともボクは怒らすつもりはなかってん。
ほんなら、また。」
イズルを連れて、十二番隊舎から逃げるようにギンが消えたのは言うまでもない。
「・・・市丸ギン・・・
今度あったら研究の材料にしてやるヨ・・・
楽しみにしておくんだネ・・・」
「マユリ様、三番隊舎内に罠を仕掛けますか?」
「どいつもこいつも五月蝿いネ!!!
余計なお節介だヨ!!」
「申し訳ありません、マユリ様・・・」
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