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「ホント!?ありがとう!」
いや色々と心配も問題もあるわけだけれども、
くだらない日常に退屈していた僕には、これくらい突発的なことはむしろ嬉しいことであって…。
ましてやこんな…ねぇ。
「と、とにかく」
やっぱり少し興奮してるな僕…というか焦りに近いかな。
「ウチの生活基盤や世間的なことを考慮して最低限言うことは守ってくれよ?」
「もちろんっ」
「じゃぁちょっと近所の人に挨拶にいってくるね」
はいはい、いってら…
「ちょっと待ったぁぁぁぁ!!」
「え、なになに!?」
僕があまりに勢いよく物言いに走ったため彼女はかなり驚いて振り返る。
「現状をなんて伝えるつもりだった…?」
「ありのままのいきさつを…」
「アウト!!」
「よく考えてみてくれ、親も誰もいない家でついさっきあったばかりの他人が同居?」
「僕たちは高校生だよ?世間が許しちゃくれないよ」
「む…たしかに」
「じゃぁ新婚さんってのは…」
「それも却下だ!!」
正直悪い気はしないけどね…。
「じゃぁどうするの?実は兄妹でしたーとか」
「あからさまに嘘とわかるよ、ご近所とは僕生前からの付き合い!」
「仕方ない、ここはいとこが勉強合宿に来てるってことにでもするかな…」
"いとこ"ってのがベタだけどこの際仕方あるまい。
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