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そこには朝も昼も夜もない。
青と紫が綺麗に混ざった無垢で汚れた世界。
ほとんどが草木で構成された本来静かな場所は、しかし今ざわざわと騒がしかった。
その騒がしさは楽しさや喜びのような明るいものではなく、恐怖によるもの。
出たよでたよ、とそれぞれが口にするのは『神殺し』という名前。
黒い翼を持った少女が白い翼を持つものや『神』を片っ端から襲っているのはまだ記憶に新しい。
青と紫の空を従えるこの世界は人ではない者が暮らす世界。
俗に言う『天使』や『神』が暮らす場所。
静かなその世界の住人が怯えているのが『神殺し』と言う名の少女。
誰もが近寄らない『暗い場所』から生まれた異質な暗闇は天使たちを襲う。
「銘だ」
「神殺しの銘が出た!」
ここ最近は耳にたこが出来るほどその話題で持ちきりだった。
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