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日の当たらないその場所で真っ白い少年は明らかな異質。
異質な場所での異質な存在の少年はじっと待っている。
「なんだ、また居たのか。いくら待っても現れないだろうに」
後ろから随分幼い少女のような声が少年に投げられる。
その可愛らしい声はこの場所には不釣り合いでまるで不協和音のよう。
「そんなことはないよ。絶対生まれるから」
場所にそぐわない穏やかな声音はゆっくりと後ろを振り向いて、可愛らしい声の主に向いた。
棘棘しい茨を背後に従えて声の主の少年は立っていた。
木々の暗さ、地のぬかるみに溶け込むようにして小柄な少年は白い少年から一歩退く。
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