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蝉の声鳴り響く中、神山冬也は照りつける太陽の中を歩いていた。
目指すは学校。
他の奴らは夏休みを満喫しているだろう。
と、いうのも…………
「ついてねぇな。よりによって追試なんてよ」
………と言うことだ。
程なくして学校に到着し、自分の教室に入った。
周りには自分以外にもう1人。
「よぅ!神山。ずいぶんギリギリだな。まさか俺を差し置いて勉強なんかしてないだろうな?」
「するわけないだろ」
そう言って男の横の席に腰掛ける。
こいつは中西優樹。
小学校からのツレで、いわゆる腐れ縁ってやつだ。
身長は180程度、昔バスケットボールをやってたとかでかなり筋肉質な体つきをしている。
短髪の髪は明るい茶色に染められていて街中に歩いていると普通にカッコいい部類に入るだろう。
その点俺は身長は165…髪はボサボサ。
ずっと帰宅部だったし、女の子となんか話したことすら数える程だ。
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