第1章【転落平穏】

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その日の夜。 さすがに腹の減ってきた俺は冷蔵庫を開けた。入っていた物は…水。 さすがに水だけというわけにはいかないし…しょうがない。買い物にでも行くか。 俺は適当に財布、携帯、カギを持って家を出た。 町から少し離れているからか、外は街灯も少なく薄暗い。 昔から暗闇が怖く、おばけを信じていた俺は肌寒い風に身震いがした。 いつも行くコンビニまでは、それほど遠い距離ではなかったが状況が状況なだけにかなり長く感じた。 今思えば…ここで空腹をこらえて寝ていれば、こんなことにはならなかったかもな…。
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