財前君の1日

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   ―――― そんなこんなで授業が終わり、待望の昼休みの時間がくる。 そうなると、俺はいつもからは予想もつかないくらい血相を変え、教室を飛び出す。 これも謙也さんのため。 何故かって?そんなん決まってますやん。その名も"変態部長"こと、白石部長から謙也さんを守るためやんか。 白石部長は隙あらば、謙也さんの尻を撫でようとする。そんなんは俺の目が黒い内は許さんで。 まぁ、こんな事言うと俺が謙也さんの事をいっつも見張っとるみたいに聞こえるやろうけど……… 事実やで(笑) せや、特別に最近のお気に入りの趣味を教えたる。 最近は、謙也さんの使用済みタオルを枕に敷いて寝るのが大ブームやねん。 寝ている間も謙也さんの香りが楽しめる………そんな素敵なことないやんか!! あぁ、そんな事を考えとる今でも今晩が楽しみになってきたわ。 ………それにしても、謙也さんが物に無頓着で助かったわ。これが部長なんかだったら、きっと "タオルが一枚無くなった~" って大騒ぎするんやろうな。 そんな事俺には関係無いんやけどな。   もう、俺ん中は謙也さんでいっぱいやから。 あの人の事しか考えられへん………
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