吸血鬼の休日

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吸血鬼の休日

それから一週間後 「レミリアー、助けてくれー……」 「ど、どうしたのよ。そんな泣きそうな顔して」 「うぅ……さすがの俺でも一週間毎日フランの相手をするのはきついんだが……たしか明後日だったよな、紅い満月は。2日間休ませてくれないか?」 「それもそうね。当日満身創痍じゃどうにもならないし……今日明日は安静にしていなさい」 「へ!? いいのか?」 「なに驚いてるのよ?」 「い、いや、そんな簡単に許してくれるとは思わなかったからさ」 「あなたにまで暴走されたらたまったもんじゃないから。二日間休日を与える代わりに、当日はしっかり働いてもらうわよ?」 「ははは……了解」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 大図書館 「で、行くところがないからここに来たってわけね」 「あぁ。ほら、ここに来てから一度も立ち寄ってなかったしさ。どんなかなーって思って」 「いいけど……静かにするようにね」 「わかった。本、読んでもいいか?」 「えぇ。どんなものが読みたいの? 言ってくれればすぐに持ってくるけど」 「えっと、ひょっとしてこの図書館全部の本の位置を覚えてるのか?」 「そうよ。本の内容も全部ね」
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