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「ひゃあ! さ、咲夜さん!?」
美鈴が怯えているけど、上司かなにかか?
「なにをそんなに怯えているのかしら中国? ひょっとしてま
た寝ていた?」
「い、いえいえいえいえいえ! そ、そんなわけないですよー!? やだなーもう、あははははは……」
美鈴が俺の方を振り向く。明らかに「話を合わせてくだい!」ってお願いされてる感じだ
「……寝てたぞ(ましたよ)」
「ちょちょ、お二人とも!?」
すまん、美鈴。この人には嘘は速攻でばれそうだったし
「ふーん、やっぱりね。お二人とも、教えてくださってありがとうございます。この子にはしっかりお灸を据えておきますので」
「いや、かまわん。それに、俺が言わなくてもあんたわかってただろ?」
「ふふ、どうでしょうかね……紹介が遅れました。この紅魔館でメイド長をしている十六夜 咲夜です。お嬢様からお二人を連れてくるように言われましたのでお迎えに参りました」
「よく俺たちの気配に気づいたな……。OK、行くあてもないし……ん? 佳織、どうした?」
いきなり裾をくいっと引っ張られたので振り向くと、佳織がその場に座り込んでいた
「ははは、疲れたのか?」
「……(コクッ)」
佳織がその場に座り込むときは本当は疲れたんじゃなくて、ただ歩くのが面倒なだけっていうことだが、あえて言わないでおいた
「ふぅ……ほら、乗っかれ」
しゃがんで催促すると、首に手を回してから背中に乗っかってきた
「それじゃ咲夜さん、案内よろしく」
「はい。中国、あとでまた来るから」
「ふわぁ!? ははははいぃ!」
うん、俺のせいじゃないから知らない知らない……
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