☆プロローグ☆

2/2
前へ
/15ページ
次へ
「買い物行くけど…桜も来る?」 煙草をくわえながら聞いてきたのは『快楽』のメモリーを持つティキ・ミック 『あ、行く行く♪』 いつもは伯爵に「危ないから」と言って外には出してもらえない。 そんな私の状況を知ってか知らずか…まぁティキの誘いに乗ることにした。 『方舟から出るの?』 これで出ないなんて言ってくれたら付いて来た意味がなくなる 「もっちろん♪ 桜はあんまり出れないだろ?」 ニヤリと効果音が付きそうなほど口元を吊り上げる。 なんだよ、そんなに私が哀れか!! ティキを横目で見ながら心で叫んでやった 『でもその格好で出るの?いくらなんでも目立つんじゃ…』 ノアは基本的に方舟の中ではスーツやドレスを着ている。 そんな格好で出れば流石に浮くだろうと思った 「心配ご無用さ」 そういって帽子を放り投げる。 徐々にティキの周りを煙が囲んだ。 私は一歩退いて立ちすくむ。 『なっ…』 煙が晴れるとティキの格好はスーツではなく、Tシャツにジーンズのラフな格好になっていた 「これで可笑しくないだろ」 爽やかな笑顔を浮かべながら方舟のゲートをくぐった 『私は変えなくていいのかな…』 今の格好はシャツに黒のスカートだ。 ま、大丈夫かな? 『待ってよティキ~(-o-;)』 既に見えなくなったティキを追いかけた
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

170人が本棚に入れています
本棚に追加