水景水族館

2/2
前へ
/28ページ
次へ
透き通る甲羅の背中に指を這わせて辿る六角の純粋 夢見たの小さな震えごと飲み込む泡沫の明滅あなたの眼 酸欠(ごぼごぼがばごぼぶくぶくぶく)言葉の香りに溺れてく 私の鎖骨がゆらゆらたゆたって誰かの骨と奏でるラララ 童は水面に浮かぶ 沈むほどまだ太陽に焼かれちゃいない 水底に沈みさ迷うしゃれこうべ深海魚の光はやさしさ 光のない青は空想のような暗闇だからきみになりたい 「パパ、何であの人はあそこにいるの?」 「僕達とは違う馬鹿なんだ」 震えてる水の粒子聞こえるのは誰かの声と脆弱パルス 満ちる肺焼けるように熱くなって私は浮遊、私は孤独
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加