第一夜

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――某公園内中央広場 「要するに私がキレイ?って尋ねたら、アンタはキレイって答えりゃいいのよ!」 「ことだまですね。わかります」 「ふざけてんじゃないわよこのクソ坊主。私は誰よりも気が短いのよ!」  寛大なお姉様はどこに行った。 「まぁ、それで帰してくれるんならやりますよ」  オレは女の要望に答えるべく、いそいそと重い腰を上げた。 「準備はいいかしら?」  女がオレの前に凛然と立つ。 「ご勝手に」 「それじゃあ、いくわよ」  一呼吸  女は静かな口調で尋ねた。
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