第一夜

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 どうもオレこと、谷口圭太郎は見えないものが見えてしまうら体質らしい。  妖怪だとか幽霊だとか。  先人の言葉を借りて言うなら魑魅魍魎などといった類のものだ。 「私キレイでしょ?」  おかげで今まで散々な目にあってきた。  巨大ウシガエルみたいなやつに食われそうになった事もあれば、山姥みたいな婆に追い回されたこともある。  だから今回は、まぁマシなケースなのだ。 「私キレイよね?」  うるせぇ、テメェで鏡見ろ。
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