―01―

15/15
前へ
/23ページ
次へ
もちろんこのあと俺は 偶然海中に沈む俺を見ていた ライフセイバーに救助された。 俺が意識を失う まさにその寸前に現れて 一気に海面へと引き上げられた時 やはり海中より酸素のある 陸地が一番だと むせかえる喉を押さえながら 思った物だ。 しかし同時にこの時 俺の運命は決まったと言っていい もう一度あの光景を 圧倒的な青をこの眼に焼き付けたい また海中に潜ろうかとも 考えたがそれでは 息が続く範囲しかあの光景を 見る事が出来ない。 魚になれない以上は 人間には酸素が、空気が 必要不可欠なのだ だから俺は海に関連する あらゆる職業を探した。 もう一度だけじゃもったいない どうせなら世界中の あらゆる青をこの眼で見たい。 かつて感じた覚えのない欲求を 胸に秘めたまま 探し続けた俺が最後に たどり着いたのが 世界中の海を渡り歩く トレジャーハンター集団 アグリィ率いる 沈没船の引き揚げグループだった
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加