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アグリィ・ホエール号は
小型の輸送船を改造した探査船だ
元は大型の輸送船では
入れない様な入江や港の内側へ
貨物を輸送する為の船に
高性能のソナーとＧＰＳを取り付け
エンジンも強力な物へと交換した。
貨物スペースを改装して居住区画と
潜水船であるオルカ他
数台のボートと水上バイクを
停められる様に改造して
色を塗り替え
こうして探査船として生まれ変わった。
今回の仕事は
いわゆるお宝を積んだまま沈んだ
沈没船の捜索と回収だ。
僅かに残る資料によれば今の価値にして
一千ドル程度の価値しかない
貴金属しか積まれていないらしいが
目的は金銀財宝ではなく
大量に積まれたヴィンテージワイン。
海底は温度の変化が少なく
常に低温に保たれている
沈んだ船は天然のワインセラーと
なっている可能性が高い。
実際、沈没船から発見された
ワイン等の酒が高値で売れた前例は
いくつかある。
まぁ今回はアグリィが
海底に沈んだヴィンテージワインを
飲んでみたいと言い出したのが
そもそものきっかけではあるが…。
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