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そんな力強過ぎるアームを
使わなくてはならない獲物も当然
それ相応のデカブツだ。
「…おい、チョージ
こいつはどういうことだ?」
アグリィ・ホエール号船長の
アグリィ・ニッチェは
激情を堪えようとするかの様に
今しがたクレーンで『釣り上げた』
船体後部の簡易港に
停まって…いや座ってるモノを
指差している。
丸々と太ったマグロ…とでも
言うのがしっくりくる
ずんぐりむっくりの何か、
ただしマグロではなく魚でもない
少なくともマグロに足は生えていない
何より特殊な合金で
できているマグロでは食べられない。
そのマグロ…いやロボット…
いやいや合金半魚…、
とにかく魚に見えるが魚ではない
何かを前にしてニッチェは
魚もどき同様に大きな腹を揺らしながら
ただ一点を指差していた。
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