プロローグ-prologue-

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 とりあえず、何か行動を起こさないと何も始まらない。まずは『ここはどこ』から、報告の基本原則5W1Hで言うところのwhereからだ。  目も慣れていない暗い部屋を手探りで歩く。こんな所でもネコは何食わぬ顔で歩くのかと思うとうらやましい・・・と、こんなことが考えられるだけ記憶喪失はそんなにひどくないと見た。  「・・・ぬおっ!」  何かに頭をぶつけた。そろそろ目が慣れてくると、それが扉であることが分かった。何も扉の中から音はしない。  「失礼しまーす、誰か居ますか?」  ゆっくりと扉を開けて中へ入っていく。
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