プロローグ-prologue-

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「誰が生きてる人間なんかを抜くんだ?」  「このセカイのトップね。誰も見たことが無いから実体が無いとも言われてるけど」  あきれる様にため息交じりで話してくる。  このセカイのトップ、日本で言わば総理大臣の実体が無いらしい。そんな世界で暮らしている様だ。支持率の低く信頼性の無い状態が続くとはいえ、トップの存在がハッキリしている民主主義国家の日本の方がまだ良い。  「このセカイって、武力行使はありか?」 「えっ、ま・・・まぁ、ありだけど、なんで?」  いきなり突拍子もないことを言い出されたように彼女はキョトンと目を丸くしている。  「俺、ここのトップになってやる」
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