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教室のドアの前で、
心の中で静かに呟く。
初めが肝心。
ガラッと教室のドアを開けた。
莉「おはようございますっ」
チラホラと私の方を見て、
おはよ、とか おっすとか返してくれる人がいる。
莉「─っ」
いいな、こういうの。
素直に嬉しい。
すると、女の子二人組が
私のほうに近づいてくる。
?「ねえっ!」
莉「っはいっ!?」
まじでビビった。
近づいてくるのは解ってた。
けど話し掛けられるとは思わなかった。
ドラマとかでよくある
自分かなって思っていたら 斜め後ろの人、とか。
そう思ってたから。
?「こら。沢田さんびっくりしてるじゃんか。有紗が五月蝿いから。」
どうやらテンションの高い子は 『有紗(アリサ)さん』と言うらしい。
有「あー、ごめんね!沢田さん!でも梨沙は冷静すぎだよ!」
こっちの冷静な子は『梨沙(リサ)さん』らしい。
…ん?ちょっと待て。
さっきからこの2人、私を『沢田さん』って呼んでる。
莉「…あの、」
有「ん?」
莉「私のこと、しってるんですか?」
そのあと、2人は顔を見合わせ、30秒ほど何も言わなかった。
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